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画家は震災から10ヶ月絵筆を手にできなかった。
描きはじめたのは「虹を描く人」と云う連作となった。
この夏に現地取材を行い晩秋にまちとしょテラソにて個展を開催。
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絵画はどのような時代であっても絶えることのないいかにも人間的な営みであり、時空を見える形として明快に示す記録であると共に、これまでの内省を促しこれからを示唆する予兆ともなり、言葉を紡ぎだすエポックとなり詩でもあり、固有名と同様画家その人そのものである。
画家が絵を描くことで生を全うできる時代は健全であるとつくづく思わせる川合朋郎は、いわゆる絵画の原理的な力である「人間が描くこと」を坦懐に「絵画というシステム」にて率直に展開する。
異種文化交配のせわしい時代が終焉し、想像力と動機、あるいは描く意味を限定し趣味的な傾向を強調反復する絵描きではないのは、彼の世代がニュートラルな状況を欲望していることに理由があるかもしれないが、それ以上に敢えて画家の鍛錬が唯物的に抑制され検証的に行われるからだろう。
彼の画面が表象する出来事は時に奥行きのある寓話となり、時に描く行為、痕跡がイコンを切断する。つまり画家はイメージ(想起)と描く行為との境界をすたすたと歩くのであってそのどちらに転がり落ちても彼はにやりと立ち上がり再び足元の危うい境界へ向かう。だから私たちは彼の絵画を観ると、物語の断章を捉えながら画家の吐息を受け取り描くことの愉悦を得ることができる。
川合朋郎の絵画は静岡県三島の彼のアトリエで静謐に淡々と制作されている。
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連携イベント
10/27(土)公開セッティング 16:00 ~
11/3(土)再構築セッティング 16:00 ~(*美場テラソ講座作家作品搬出連携)
12/1 (土) *公開リトグラフ作家制作 13:00 ~ / *アーティストトーク 16:00 ~ / パーティー 18:00 ~
*リトグラフ仕上げ刷り 梅田版画工房 梅田明雄
*アーティストトーク作家 + 小山利枝子(画家)+ 二ノ宮裕子(彫刻家 / 2013年トポステラソ企画予定作家)
フライヤーPDF表 / フライヤーPDF裏
川合朋郎展示作品リスト (A3 PDF 16MB)
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*synchronous terrasow event
10/27(土)13:00 – 16:00 帽子をつくってみよう / 講師:木島道子 / 美場テラソ
11/3(土)13:00 – 16:00 紙に油絵!? / 講師:いいじまようこ / 美場テラソ
TOPOS TERRASOW SOLO
川合朋郎
2012年10月28日(日)〜2013年2月3日(日)
於 : / 小布施町立図書館 まちとしょテラソ
〒381-0297 長野県上高井郡小布施町小布施1491-2 tel 026-247-2747 fax 026-247-4504
川合朋郎オフィシャルサイト
102812 / 川合朋郎リトグラフ制作景 / 梅田版画工房
Tomoro Kawai at Umeda Print Studio from baeikakkei / T.M on Vimeo.
102712 / 公開セッティング景